横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校同窓会

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インタビュー 第12回 小林 和茂さん (32期)

4. 選挙、そして当選

議員になろうと思ったきっかけは?

介護の仕事をしているなかで、介護保険ってやっぱり国の仕組みですから、行政とのかかわりあいが多くなっていくなかで、「これはちょっと違うんじゃないかな」と思うことが多くなっていって。一民間企業の中でとしてやってるとどうしても大所高所からものを見てっていうわけにはいかないですから。民間企業にとってはお役所の方が上ですから、お役所に行けば頭を下げるしかないわけですよね。だけどやっぱり、おかしいんじゃないか、と思うことがいろいろあったんで、そんなときに市野くんと話をしているうちに、行政を変えるなら議員という立場だよ、と。
だいぶ、何ヶ月か迷ったんですけど、ひとりひとりのお年寄りのお世話っていうのも大事な仕事なんですけど、もっと、みなさんをよく出来るようにできないものかと思いまして、ちょっとチャレンジをしてみようと思い立ちまして、立候補を決意しました。

「これはおかしいんじゃないか」というのはたとえばどんなことがありました?

行政というのは、決まりで動いてますので、現場主義じゃないんですよね。例えば、介護用具が「地域医療センター」というところに置いてあるんですよ。で、それが置きっぱなしなんですね。私、認知症の人の外出介助でよくそこに行ってたんですけど、介護用具が置きっぱなしで、誰も使ってないんです。ただ置いてあるだけ。「展示」って書いてあって。
で、これはもったいないと。これを使ってヘルパーの研修をすれば、最新の介護用具で研修ができるじゃないかと思って、そこへ行ったんですよ。役所に、「あれを使わせてほしい」というふうに言ったら「あれは医師会のもので、役所では管轄してないから、使えないんだと。あれは展示物であると。」だから使えないんだと。いや、そんなの融通利かせてよ、使ってないんだから、と思ったんですよね。そんなところからですね、一番最初に思ったのは。

選挙というと簡単なことではないですが、ご家族や周りから反対は?

全員賛成でしたね。それがちょっと間違いのもとだったのかなと(笑)反対はなかったというか、私自身が一番迷っていたと思います(笑)やっぱり、会社の仕事を少しおろそかにするわけですし、家族も巻き込んじゃうわけですから。ただ、周りの人が、会社の人も含めて、ノリがいい人が多いもんですから、「面白いじゃん、やってみれば?」っていう感じでしたね。家内も、「出てみないかって声をかけられるなんていうことはそうあることじゃないから、やってみたら?」と言う感じでしたね。

声をかけられた、というのは?

まず逗子で民主党の市会議員を出したいっていう民主党の意向があって。それで候補者を探している中で市野君がこの人どうですか?と私をひっぱってくれたんです。それから面接を受けて、「ぜひ出てみないか」ということで。民主党では3名出馬して3名ともおかげさまで当選しまして。

民主党というと、15期の千葉景子さんがいらっしゃいますね。

千葉景子さんには選挙のときに、いろんなところに立って演説していただいたり、選挙カーで一日一緒に回っていただいたりして、大変お世話になりました。頭が上がりません。
千葉先生がよくおっしゃる「地盤・看板・かばん(お金)」という3つのバンがあるんですけど、私、どれも無いんですよ。民主党からは3人出たとお話ししましたが、そのうち2人はある程度の基盤がある方なんですが、私はなにもないんですよ。政治家が家族や親戚にいるわけでもないですし、選挙スタッフも、選挙の経験があるのは市野君だけで、あとはもう面白そうだから手伝ってみようかなっていう人たちだけで(笑)
でもおかげさまで当選できました。やっぱり逗子って高齢化率が高いですから、ホームヘルパーということを強く打ち出して、ご理解を得られたのかなっていうところと、やっぱり、ヘルパーさんが自分たちの代表を出したいということで協力して下さったのかな。・・・ありがたいことです。

そして2006年3月に、当選されました。

駅でビラを配り始めたのが11月の初旬で。やっぱり辛いですよ。最初はヘルパーさんの格好で、ピンクの上着でやってたんですけど、ちょっとわかりにくいっていうこともあって途中から背広に変えたんですけど。

で、最低2週間に一回はビラの内容を変えようと。常に介護の問題っていうことだけを中心に押し出して違うチラシを配り続けるっていう方針で。本当に周りの方が応援してくれたのでおかげさまで当選できました。

ヘルパー姿

ヘルパー中の小林さん

同窓生インタビュー 小林 和茂さん (32期)
  1. 中学生活
  2. 高校でアメリカへ留学・大学では仏教を
  3. 会社員からヘルパー、そして市会議員へ
  4. 選挙、そして当選
  5. 議員としての生活
  6. プライベートについて
  7. 附属中という学校に入って
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