横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校同窓会

ホーム同窓生紹介同窓生インタビュー

インタビュー 第13回 太田 秀和さん (18期)

3. 現在の西武ライオンズについて

@ 球団社長になった経緯、現在の西武球団の不祥事

鬼頭 ここ最近の西武球団の動向を教えていただけますか?

太田 私は西武ライオンズの社長に1年前の2月1日になりました。西武ライオンズは非常に歴史のある球団ですし、25シーズンずっとAクラスにいる非常に強い底力を持った球団です。西武グループが新しく生まれ変わるために変革を遂げているときなので、西武ライオンズも過去のしがらみを絶って、いわゆる新生ライオンズとしていろんなコンプライアンスも含めてやっていこうと、それで私が来たわけです。ですから過去の膿を全部出そう、そして選手も非常に若い人が多いですし、クリーンな球団を作ろうということで1年間やって来ました。
そのやってきた中で、たまたま今回、情報提供があり、過去をもう一度調べなおしたら、「倫理行動宣言」のあとに、現金の授受があったということを確認したものですから、開幕の前なのですけれども、これは絶対にすぐ報告しなくちゃいけない、ということで一昨日(07年3月9日)の記者会見になったのです。ですから、それは球団を浄化する作業の中で、再調査するときに出てきたものですから、もうこれは出すしかないなと、ということで断腸の思いで出しました。
ただ、ライオンズを愛しているファンとか、これからシーズンを迎える選手に、ものすごく申し訳ないなという気がしております。

鬼頭 メディアに出ない貴重な情報をありがとうございます。

A昨年(2006年)の松坂の大リーグ移籍問題

中西 松坂選手の件ですが、10月(2006年)ぐらいから急に太田君が「時の人」になってしまって、それまでよく会っていたのに、それから会えなくなってしまって、今日会ったのは半年ぶりぐらいですね。

太田 松坂選手は非常に優秀な、人間的にもすばらしい男です。ポスティングについての打ち合わせは彼と二人で何回か会っていろいろ話をしました。
そのときにポスティングっていうのは球団が決める権利ですから彼の意思ではなくて球団が行ってもいいよっていうことを言ってはじめて成立することなのです。彼とはいろいろ話をしていて、非常に彼の大リーグに対する憧れが強かったのと、彼の熱意を鑑みて(かんがみて)球団としては(西武ライオンズに)いていただきたかったのですが、話していて彼の夢を叶えたいと思い、球団としてポスティングに応じたということです。
だから是非これからシーズンを迎えますので、大リーグでも是非活躍してもらいたいなと思っています。

B契約金60億円の使い道

鬼頭 契約金60億円の使い道は何ですか。

太田 ファンのために使おうと思っております。ですから球団の経営のために使おうと思っておりません。 まず一番目は社会貢献、野球スポーツを通じて青少年の育成に使いたいというのがひとつです。 二番目に、選手の補強、松坂選手が抜けてチームが弱くなってしまったと評価される事態にはしたくないので、選手の補強のために、大リーグのジョンソン(※編集者注 ジェイソン=ジョンソン投手、メジャー経験10年、7チームで通算55勝を挙げた実績を持つ。)という投手を採りました。
それから三番目にファン、ファンサービス、ファンクラブのためにお金を使いたいと思います。例えばファンクラブの充実、ファンに与える特典を増やすことや、ジュニア会員1000円を作るなど、また、いろいろなポスターやテレビCMとか作ったのですが、本当は昨日(07年3月10日)から放映する予定だったのですが、今回の問題によりカットしました。球団が選手をアピールするためにCMを作るということが今までなかったことです。一部ソフトバンクでやっていたという話を聞きましたが、西武ライオンズとしては初めてのことなのです。

松坂選手と太田社長 新聞記事

メジャー移籍を発表する松坂選手と太田社長(読売新聞2006.11-2)

鬼頭 それは今まで聞いたことのないまったく新しい試みだと思います。同時(二人で)で発表したことですか?

太田 ポスティングは球団の権利ですから、二人で記者会見をしました。

鬼頭 貴重な話ありがとうございました。

同窓生インタビュー 太田 秀和さん (18期)
  1. 中学校の思い出
  2. 中学校を出てから(高校時代、大学時代)
  3. 現在の西武ライオンズについて
  4. 高校生からの質問
Copyright (C) 2001- Yokohama J.H.S Affiliated with Y.N.U Alumni Association. All rights reserved.
横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校 同窓会 http://fuchu.sakura.ne.jp/