高木さんは高木学園理事長の他にも地図（未開拓地図）研究家という肩書きも持っていて、それは幼いころからの趣味「切手集め」から始まっているそうです。その部分についても話を伺ってみました。
もちろんです。現在切手は全世界で五十万種以上も出ているらしいのですが、そのうち私は地図の切手だけに関心を持っているのですけれども、地図切手は全部で約九千五百種あります。そのうち九千いくつは集めました。もう小学校五年の頃から五十年以上もやってますからね。
それで切手というとみなさんよく「集める」といいますけれども、切手をただ「集める」っていうことだけではなくて、切手の地図を「調べる」だとか、「考える」だとか、それを個人的には「読む」という言い方をして、私はそこまでやっています。そうすることによって知らないことがいっぱい出てきて、未開拓分野を調べるということですけれども、私は基本的に人がやらないようなことをやるのが大好きなんです。人がやっているようなことをやってもしょうがないと思うのです…。
北九州の生活が五、六年ありましたから、そんなときはあまり買えないこともありましたけれども、途切れずにずっとやっていますよ。やっぱりサラリーマンが本職以外のことをやるっていうのも結構しんどいので、時間をかけて、少しずつやっていかないと無理ですね。
切手の場合は小さいから楽なのですが、僕はそれと付随して世界地図帳の比較研究というものをやっているわけです。これがかさばって大変ですね（笑） 一枚物の世界地図を集めている人はたくさんいるのですけど、これが地図帳ということになるとなかなかいないのです。それで僕はまた更に興味を持ちましたよ。
それで、調べていくうちに日本には子供のための分かりやすく、楽しく、親しみやすい地図帳、これをジュニアアトラスというのですけれども、これがないと。 出版社のみなさんなんかはあるって言うのですね。なぜなら小学校５年生くらいになると、教科書の帝国書院の小学校社会科地図帳っていうものをただでもらえるからです。あれをスクールアトラスというのですけれども、それは違うと。そういうことで私はジュニアアトラスを日本で初めて作ったのです。作るのは１０年以上かかりましたね。
最近は地図が好きっていう子供が少ないし、授業でもあまりやらないので地図嫌いが多くて・・・。 これから国際交流を深めていかなければならない中で、英語なんかも小学校くらいから教えたりだとかしていますけど、興味としてはそれ以上に地図のほうが大切だと思うのですけど(笑)
ジュニア地図帳