若松やっぱり、附属中は信頼されてますよね。生徒だった人が、子供も附属中に入れたいと思ってくれることは、本当にうれしいことですね。親も信頼してくれているから、学校に対して協力的なんですよね。安心出来るところもあるでしょうし。附属に勤めさせてもらってよかったですよ。公立学校で実績を挙げてる人は、附属に来て、実績挙げたから来てるわけだから、もしかしたら自分と合う・合わないっていうのがあるかもしれない。僕は教師になって2年目から来たから、それが逆に附属に長く居る要因になったかもね。
芹田 若松先生が、附属で長い間やっていらして特に良かったなぁと思うことはなんですか?
若松 君たちも、附属を卒業して良かったと思ってくれてると思うんだけどね、それが沢山、みんなが思ってくれてる割合が高いと思うんだよね。「附属中学を出て良かった」って。それがやっぱり、一番嬉しいことですね、教育してて。自分のいた学校を「あんな学校卒業しなくて良かった」って思う人も世の中にはいるのかもしれないけど、そういう割合がもっとも少ない学校なんじゃないかと思うんです。それがずっと居てよかったなって思う喜びの一つですね。
中西 地元の小学校から附属中に行って一番驚いたのは、不良がいないんですよ。小学校だと、必ずクラスに1人ぐらいは問題児がいてね(笑)不登校とか・・・。でも、不良がいないんだよね。いじめっこもいないし、いじめられっこもいない。それがすごいなぁと。
若松 まぁ小さなトラブルはありますけどね。でも、1年の頃はともかく、3年になると直りますね。
吉田 昔は全員部活に入らなきゃ行けなかったんですよね。だから、縦もしっかりしてたんですよね。今は自由だけど。
若松 そうですね。でも、大体みんな入ってるよね、一番初めは。
岩崎 そうですね。
中西 生徒の活動といえば、表彰の方はいっぱいあるでしょう?
若松 子供たちは結構ね。清さん(本田先生)の尽力もあるんだけど、作文で日本一になったとか、そういうのが職員室の前の廊下にたくさん貼ってありますよ。そういうわけで、附属に来て辛かったとか、悲しいとかっていう、そういう思い出ってほとんど浮かんでこないんですよね。楽しかったこととか、そういうのは浮かんでくるんだけども。だから、そういうのが浮かんでこないっていうことは、幸せなのかな、と思うんですよね。
中西 そうですね。
若松 やっぱり、附属の子の情の厚さっていうのは、あちこちで感じるんですよ。この前の、岡野先生が亡くなったときの葬儀の世話をしてたのも、ほとんど卒業生なんですよ。
中西 そうなんですか。本当に附属の絆の深さを感じますね。